DAWのレイテンシーとかサンプリングフォーマットとかの話。

今回の話は完全に制作サイドのお話です。しかも機材の設定の話です。
従って、リスナーにとってはこれっぽっちも面白い話題はないので、それでも読みたい人は以下からどうぞ。

最近、ご依頼でミキシングとかアレンジの作業をすることがちょいちょい増えてるんですが、録音までは立ち会わないのでサンプリングレートとかどうすればいいの?っていう質問とか。
あと、そもそも俺はどういう設定で作業しているの?っていう話ですとか。
その辺について説明してきます。

1. サンプリングレートとビットレートについて。

結論から言えば、俺が基本的に採用してるのは48KHz/24bitです。
わりと最近まで(2013年くらいまで?)44.1KHz/24bitだったのですが、まぁ48KHzにしてもマシンパワーにかかる負担は大したことないだろう。という理由で48KHzに変えました。

まず俺の考えでは大事なのはサンプリングレートよりもビット数な気がします。
サンプリングレートに関しては、やってるジャンルによっては88.2KHzなり96KHzなりの方が良い場合ももちろんあります。
例えば、アコースティック楽器を録音する場合とか。クリーン〜クランチ程度のギターをアンプからマイク撮りする場合とか。
これは記録できる倍音が増えるからこそハイレートでやる意味があるわけです。

ところが、俺の場合は大半がソフトシンセで完結するうえに、ギターもアンプシミュレーターを通すので、そもそもそれらのプラグインがそんなに上の倍音まで出してるかというと出してないので、48KHzもあれば十分足りちゃうんです。

ボーカルに関しても、コンデンサーマイクを使って繊細な録音をするならともかく、ウチのバンドのボーカル陣はマイクは手で持って歌いたいし、ウインドスクリーンなど大嫌いだ!という困ったやつらでしてw
コンデンサーを使うほうが非現実的という有様。そもそも予算的にコンデンサーのポテンシャルを活かせる環境で録音できるほどお金がないので、大体ダイナミックマイク一発でボーカルをレコーディングしてます。
しかも、そんな繊細な歌い方をするようなジャンルでもないので、これもまぁダイナミックマイクで48KHzで十分ではないかという結論に至ってます。

別に必要なくても88.2KHzで作業したっていいじゃないかとも思うのですが、やっぱりその分マシンパワーを食ってしまうので、それなら不必要にでかくしたくないのが人情というもの。
俺の2012年モノのiMacだと、そこまで無尽蔵にマシンパワーを使えるわけではないので、これはもう仕方ないです。

でも、ビットレートに関しては、ジャンルに関係なく高いほうが良いのです。

16bitだとどうしても録音の時にクリップしないギリギリのデカい入力で録らないといけないし、しかも後でコンプなりEQなりで音をいじると何をやっても音が崩れやすい。
24bitならそこまで心配せずとも、録れる音量で録ればいいしエフェクトによる音の崩れもそこまで気にしなくてもいい。
それくらい、16bitと24bitでは雲泥の差があるので、最終的な仕上がりがたとえ16bitだろうと24bitで録音して作業してます。
まぁ32bit floatならもっとよろしいのですが、悲しいかな俺の使ってるオーディオ・インターフェースが対応していないw (Steinberg UR44を使ってます。)

というわけで、理想と現実の落とし所として、俺の場合は48KHz/24bitでいいんじゃないか。と思ってます。

ただそれは2BulletやVanished Empireみたいな曲を作ってる場合の話であって、最近ダークアンビエントを作っていてフィールド・レコーディングをやったりもしてのですが、そうなってくるとサンプリングレートは上げても良いような気がしてきてます。
ダーク・アンビエントならダーク・エレクトロよりはトラック少なくてすむし。

2. レイテンシーはどのくらいまで許せる?

10msを下回れば可、5ms前後なら優良。
と思ってます。

これもどうにも、ゼロに近ければ近いほど良いという風潮があるのですが、生バンドでリハーサル入ったりライブハウスで演奏すれば、お互いの演奏にそれぞれにタイムラグは出てるわけで、多分それは少なく見積もっても体感的に5,6msはあるんじゃないかと思うんです。
しかもギターの場合、アンプからすこし離れて立っているわけだし、アンプの前にエフェクターが並んでいてその中にもデジタルなエフェクターがあればどうやってもレイテンシーは存在するので、10ms弱程度なら経験だとか勘だとか、そういう演奏技術の範囲内で補正できるレベルだと思うのです。
そう思うと10msで演奏できないんなら、そりゃお前のせいだ!と解釈したほうが早いですw

DAWの設定の話であれば、バッファーサイズをどのくらいに保てばレイテンシーとマシンパワーそれぞれの観点から快適か?という話になるわけですが、レイテンシーが10msを下回り、CPU的に無理のない範囲で少なめのバッファーサイズにするってのが答えな気がします。

そんなこんなで、俺がの環境だとこんな感じです。

これだと入力と出力を足して10msをちょっと下回る程度。
許容範囲内です。
速いリフとか弾く時とかで、ちょっとこれだとレイテンシー気になるかな…って時はバッファーを64にしてます。するとこんな感じ。

これだと7msを下回るから流石に気になるってほどでもない。
そしてこのバッファーサイズがマシンパワー的に快適に作業できる範囲として限界な感じです。

録音を終えてミックスで追い込む時はバッファーを128にする程度です。

今のところこれで十分快適な作業だと思ってます。
ただまぁ、この辺の設定ってどこまで追い込めるかというと、全てはマシンパワーに拠るところなので、最近のUSB3.0のインターフェイスとかだともっとレイテンシーは縮められるし、録音用のディスクを高速化すればサンプリングレートを上げつつ今の膨大なトラック数をさばくようなこともできるって寸法です。
要するに、良いマシンを持ってるほうがお得なんですよw
俺は身の丈にあった範囲で、結果的にこの設定です。

というわけで、俺にミックスとかを依頼する際は48KHz/24bitで音源を御用意しやがれくださいませ。

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